歌が上手い。歌唱力が高い日本の男性歌手
シンガーの評価軸って、必ずしも歌唱力だけではないですよね。
歌はそんなに上手くないけどバンドのフロントマンとしての存在感やスター性がハンパない人、個性的な声がウリの人、技術的には上手くはないけれど歌や声に圧倒的な説得力のある人等々…。
もちろん聴く人の好みによって評価が分かれる部分も多々あります。
でも、本稿ではあえて「歌唱力の高さ」にこだわって楽曲をセレクトしてみました。
たまにはそんな聴き方で歌や楽曲に接してみるのも悪くないのでは?
「なんであの人が入ってないの!?」みたいなご意見のある方は、ぜひメッセージをお寄せくださいね!
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歌が上手い。歌唱力が高い日本の男性歌手
喜劇星野源
星野源さんの配信限定シングルで、2022年4月8日リリース。
テレビ東京系テレビアニメ『SPY×FAMILY』のエンディングテーマとして書き下されました。
これを歌う星野源さん、決して押し付けがましくならない素朴な歌唱がとても魅力のシンガーさんですが、この楽曲の中でもそのステキな歌声は存分に楽しめるようになっています。
特にミックスボイス〜ファルセットの発声を中心に歌われているサビ部分の歌唱は、ある意味で彼の真価を発揮できているのではないでしょうか。
男性のファルセットでの歌唱の練習素材としても最適な一曲だと思います。
鋼の羽根野田洋次郎(RADWIMPS)
RADWIMPSの通算6作目の配信限定シングルで2021年4月5日配信スタート。
楽曲はとてもきれいなスローバラードで、その楽曲の中で、ボーカルの野田洋次郎さんは、優しくささやくようなソフトな歌唱から、とても力強いサビでの歌唱まで、非常にドラマティックに見事に歌い上げています。
楽曲が求める歌唱表現によって、地声からミックスボイス、ファルセット(裏声)まで巧みに使い分けて歌唱されています。
ロックバラードを歌うための参考楽曲としても非常に有用な楽曲だと思いますので、シンガーを目指す男性の皆さんはぜひ野田さんのこの曲での歌唱を参考にしてみてくださいね。
BLOWIN’稲葉浩志(B’z)
稲葉浩志、言わずと知れたスーパーユニット、B’zのシンガーですね。
少々歌い方にクセが強く、好き嫌いの分かれるタイプのシンガーかもしれませんが、そのヌケのいいハイトーンやシャウトはロックシンガーとして素晴らしいものがあると思います。
また、B’zのサウンド自体はHM/HR的な要素の強いものですが、そんな楽曲を一部のマニアにだけ受けるものにせず、歌ものポップソングとして成立させて、ヒットに結びつけているところも、稲葉のボーカルの力、表現力によるところが大きいでしょう。
ピッチの良さも特筆ものですね!
始まりはいつも雨ASKA
もはや大御所中の大御所的なイメージも強い、チャゲアスのASKA。
少々クセの強い歌い方ながらも、その優しい歌声で数々のヒット曲を世に送り出してきました。
今回、映像をご紹介している、97年リリースの『はじまりはいつも雨』なんかは、特にシンガーとしての絶頂期の歌声ではないでしょうか。
その独特な歌い方のせいで「粘着質な歌」なんて揶揄されることもあるようですが、そこはご愛嬌ってところでしょう(笑)個人的にはこれはこれで彼独自の歌唱表現としてとてもいいと思います。
発声の使い分け、パワフルにもソフトにも響かせることのできるミックスボイスなど、とても高い歌唱力を誇るシンガーだと思います。
上手いながらも素朴さ、普通さもウリにするシンガーも多い現代、この少々、昭和的な歌の上手さは貴重とも言えるかもしれないですね。
SEVEN DAYS WAR宇都宮隆(TM NETWORK)
プロの歌手という印象の強い方です。
例えば同じキーでも曲によって元の声のまま出すこともあれば裏声で歌われることもあったり、声の大きさなども非常に気を使って歌われているんだと思います。
もしかしたら小室さんの細かい指示などもあったのかもしれません。
浪漫飛行石井竜也(米米CLUB)
ベテラン人気グループ、米米CLUBのシンガー、石井竜也。
彼の歌声の魅力は、その深みのある、よく響く中低域の声にあるのではないでしょうか。
この「よく響く中低域」というのが、実は歌う上で一番難しい音域でもあるんです。
高い声は、ある意味、声帯を支配する筋力などを鍛えればある程度、音域を伸ばすこともさほど難しくないのですが、低域は、もともとその人の持っている声帯の長さの限界を超える低い音は出ない上に、できるだけ弛緩させないと低い音にならないので、この状態で深みがあって張りのある声を出すのは非常に難しいのです。
中低域を強化したいとお考えの方にはとても参考になるシンガーだと思いますので、ぜひ研究してみてくださいね。