ボーカル入門
ボーカルをもっと楽しむWebマガジン
search

歌が上手い。歌唱力が高い日本の男性歌手

シンガーの評価軸って、必ずしも歌唱力だけではないですよね。

歌はそんなに上手くないけどバンドのフロントマンとしての存在感やスター性がハンパない人、個性的な声がウリの人、技術的には上手くはないけれど歌や声に圧倒的な説得力のある人等々…。

もちろん聴く人の好みによって評価が分かれる部分も多々あります。

でも、本稿ではあえて「歌唱力の高さ」にこだわって楽曲をセレクトしてみました。

たまにはそんな聴き方で歌や楽曲に接してみるのも悪くないのでは?

「なんであの人が入ってないの!?」みたいなご意見のある方は、ぜひメッセージをお寄せくださいね!

歌が上手い。歌唱力が高い日本の男性歌手

紫の夜を越えて草野マサムネ(スピッツ)

数々のヒット曲を生み出しているバンド、スピッツのシンガーの草野マサムネさん。

彼の魅力は何と言っても、その素朴な歌声にあるでしょう。

主に息漏れの多い裏声寄りのミックスボイスを使用した歌唱ですが、この力まないスタイルの歌唱が独特の浮遊感とクリアさを演出して、楽曲に素朴でどこか懐かしい雰囲気ながらも鮮烈さを与えていますね。

こんな優しいボーカルスタイルの草野さんですが、デビュー前にはメタルやパンクのバンドも経験していたというのが興味深いです。

きっとそれらの体験もいい方向で彼の歌に作用しているのでしょうね。

Kei Takahata

君は薔薇より美しい布施明

高音域までビブラートを自由自在にあやつる布施明。

この曲のサビの終わりの「変わった〜〜〜」の部分では、終わりなんて来るのかと疑うほど永遠に続くような美声をきかせてくれます。

またリズム感も良いので、つい踊りたくなりますね。

ダンスホール大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)

Mrs. GREEN APPLEのミニアルバム『Unity』収録曲で、2022年7月リリース。

アルバムリリースに先駆けて同年の5月に先行配信リリースされています。

このMrs. GREEN APPLEでボーカルを務める大森元貴さん、非常に魅力的な高次倍音成分を多く含んだ歌声の持ち主ですが、その歌声はこの楽曲の中でも健在!

もともとの甲高い声に加えて、さまざまなハイトーンボイスを巧みに使い分けることで、見事に楽曲を表現されています。

ハイトーンの男性ボーカルがお好きな方には、自信を持ってオススメできる一曲です。

シンガーを目指す方の参考曲としても、とても役に立つ一曲だと思いますよ。

Kei Takahata

La La La Love Song久保田利伸

久保田利伸が、いわゆるJ-R&Bの世界に果たした功績は計り知れないものがあるでしょう。

彼以前にもR&Bにインスパイアされたであろう日本人シンガーはいましたが、ブラックミュージック独特のリズム感などを、日本語の歌詞でここまで表現できた人は彼以前には存在しなかったと思います。

もちろん声の伸びやかさやピッチの正確さも特筆もの。

年齢的にはすでに円熟期に達している彼ですが、声の伸びやかさにはあまり衰えも感じさせないところも素晴らしいですね。

Kei Takahata

第ゼロ感TAKUMA(10-FEET)

10-FEETでボーカルを務めるTAKUMAさんは、非常に高い歌唱力、歌唱表現力を持たれていると感じました。

彼の歌声は力強く、情熱的でありながらも繊細さや感情を表現する力もあります。

そして、そんな情感を込めた歌唱をしながらも、歌唱のあらゆる場面で、決して発声が乱雑にならないところも特筆に値すると思います。

ハードなロックナンバーだけに止まらず、スローでメロディックなバラードナンバーでも、とても高い歌唱力、歌唱表現力で楽曲の世界観を確実に聴く人に伝えてくれるシンガーさんです。

Kei Takahata

GreenGreen岩沢厚治(ゆず)

大人気フォークデュオ、ゆずで高音担当のシンガー、岩沢厚治。

彼の歌の魅力はなんといっても、そのクリアで非常に芯の強いハイトーンボイスでしょう。

デュオの高音担当ということで、常にかなりの高域での歌唱が多い岩沢ですが、これをさらっと余裕で歌っているように聴かせられるところに彼のシンガーとしての凄みを感じさせられますね。

並みのシンガーならファルセットで抜くような高音でも、ミックスボイスで歌い切ってしまえる希少なシンガーの一人でしょう。

Kei Takahata